イタリア旅行記14 いざフィレンツェへ~散策開始
さよならヴェネツィア
ヴェネツィアを出発し、一路この旅3番目の都市・フィレンツェへ向かいます。
ヴァポレットもこれで最後。ただようエンジンオイルのにおいをかすかに感じつつ、運河からの景色を焼き付ける。ああ名残惜しい。まだまだヴェネツィアではやりたいことがある。絶対にまた来ます。
10分ほどでサンタルチア駅へ到着。余裕を持って早めに出てきたので、列車の時間までティータイム。夫はチョコレートドーナツ、私はなんだっけこれ…ホットチョコレート…?(はやく書かないからこういうことになる)
そう、前の記事でどうしても思い出せなかったこの人。ヴァポレットの中でパッとひらめいた。ドラマ「SEX AND THE CITY」で主人公・キャリーの恋人だった大物芸術家のアレクサンドル・ペトロフスキーでした。あースッキリ。旅中は頭がさえているらしい。この方のお名前はミハイル・バシリニコフ。そもそもはバレエダンサーだそう。知らなかった。
いざフィレンツェへ
そんなこんなでまたも定刻に特急列車が到着。乗り込みます。夫の持つボストンバッグには大量のヴェネツィアングラス。ほとんど私の物なのに毎度申し訳ない。
無事着席し、切符のチェックも終えて電車に揺られる。所要時間2時間強。牧歌的な景色にいい天気。この旅、雨雲を追いかけ続けていたので、晴れ間が見えて嬉しい限り。天気が悪いと景色を忘れがち。これからずっと晴れてほしい。
というわけで、落としておいた番組を見たりしながらフィレンツェ・サンタ・マリア・ノヴェッラ駅に到着。
駅を出たらゴリゴリに曇ってて泣いた。美しい建造物が全部ラスボスの城に見える。
どうかすっきり晴れてくれと怨念に近い情を抱きながら、駅から歩くこと5分程度で今回のホテルに到着。ホテルアルバーニフィレンツェ。
街中の、喧騒から少しそれた裏道にある。深紅とゴールドが基調の、小ぎれいな佇まいが印象的な4つ星ホテル。
ベルマンに案内されて客室へ。この方はこの旅で唯一、日本語で会話してくださったホテルマン。内装はシックながら豪華さを感じる。貴族の家のような長い廊下。
こちらがお部屋。落ち着いていて無駄がなくて素敵。ヴェネツィアのホテルとはまた違った良さがあって、とても気に入りました。
街歩き、の前に昼食
荷物を置いて身軽になったところで散策へいざ。こんな螺旋階段も当たり前のように設えられている。
なんだかんだ昼食の時間だったので、歩き回る前に腹ごしらえを。やってきたのはこちら。
Capitale della Cina、みてわかるとおり中華料理屋さんです。狙ってたラーメン屋さんがお休みだったのでこちらへ。
店内は広々。我々を見るや否や日本語のメニューをくださってありがたかった。ランチのセットメニューをチョイス。
春巻き♡数日ぶりのアジア料理ににやにや。イタリアの食事は本当にハズレがなく最高なのだけど、生粋の醤油派ご飯党なので連日イタリアンは少々辛い。そんななかの救世主。
メインは青椒肉絲丼。米だーーーー!てんこ盛りでどうしようって感じだったけどとても美味しい。中華の油っぽさ恋しかった...ピーマンの色がイタリア感。
デザートまでゲフゲフになりながら堪能。あー満たされた。ごちそうさまでした。
市街地をぶらり
お腹いっぱいになったところで街歩き開始。フィレンツェは繁華街の規模感がちょうどよく、道幅の広い場所が多くて歩きやすい。石畳はがたつくけれど、そんな不便さも一興。
職人の街なだけあって、革製品、紙製品など、多くの店が立ち並ぶ。雑貨好きの私、どこもかしこも目の保養でなかなか前に進めない。思い出の品を吟味するのにも時間がかかる。とはいえ限られた旅程をサクサク進めるのと同じくらい、このひとときも大切だし愛おしい。案の定、おみやげもたんまり。また追って記します。
詳しくないのが悔しくなるくらい、ふらっと、こんな彫刻や凝った建築様式に出くわす。フィレンツェで生まれたら違った…気もするけど、案外興味持たなかったりして。
気取らない飲食店も街に溶け込む佇まい。
メインスポットへ
何とはなしに高揚しながら歩いていると、ひときわ目立つ建造物群。
赤い屋根のクーポラが特徴的なサンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂。右手に高くそびえるのはジョットの鐘楼。八角形の建物はサン・ジョヴァンニ洗礼堂。いずれもフィレンツェを象徴する観光名所。
大聖堂は正面から見るとこんな感じ。細かすぎる。落ち着いた風合いなのに鮮やか。線対称な図形や幾何学模様が、整然と美しい。
見てわかる通り、このあたりは常に観光客が多く、いずれの入場列も長い。ヴェネツィアからの列車の遅延を懸念してどれも事前予約をせず、かといって列に並ぶ時間もなかった我々、今回は外から眺めるのみとなってしまいました。残念。こうしてフィレンツェにも宿題が。
というわけで、落ち込んでいる暇ももったいないので気を取り直してほかのスポット巡りへ。続きます。
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