さく旅

あちこち行きたくてチョロい私の旅行記

酒弱が清龍酒造でへべれけ大合唱した話

※2018年の話です。早くどんちゃんできる世の中になりますように。

 

クリスマス。とにかく人混みを避けたい、けれど楽しいことはしたい、と思った結果、日本酒の蔵元見学に行ってきました。

突然湧いた話ではなく、我々のウィッシュリストにずっと入っていたのです。ロマンチックなデートとは程遠いですが、結果的に最高中の最高だったので、旅行記を差し置いて記事にしたいと思います。

f:id:sa00ku:20210329145330j:plain

伺ったのはこちら、埼玉県・蓮田にある清龍酒造

名前を聞いてピンと来る人も多いのでは。というのもこちらの蔵元見学、一般的なものとは少し違うのです。いわゆる"見学"は40分程度。なのに全所要時間は3時間半。じゃあ残りの時間何をするのかというと、

f:id:sa00ku:20210329145044j:plain

日本酒飲み放題の大宴会です。およそ蔵元見学という堅苦しいワードからは連想されない絵ヅラ。まさかクリスマスイブにバンドの生歌に合わせながら踊り狂うことになるとは思いませんでした。

f:id:sa00ku:20210329145132j:plain

デフォでセッティングされている日本酒だけでもこの量。おちょこのサイズ感おかしい。この後、追い酒も登場、黙っていても帰るまでに6合飲めます。そりゃおじさんも踊るわけだよ。

これだけ書くと酒豪みたいですが、私はどちらかというとお酒に弱いタイプです。缶ビール1本で顔は赤くなるし、調子に乗るとひっそり吐きにいくこともある。飲みの席での酒量は1時間に1杯程度。そんな私でもこのツアー、すごく楽しかったので、ちょっとでも日本酒が飲めるなら胸を張っておすすめできます。

 

というわけで前置きは長くなりましたが、ここから当日の話を。

f:id:sa00ku:20210329145230j:plain

この日は気持ちのいい冬晴れ。青空にででんと構える蔵が映える。蓮田駅から清龍酒造まではタクシー・バスで5分程度、歩いて向かうと少々遠いし、帰りは確実に歩けません。酔うので。

f:id:sa00ku:20210329145942j:plain

軒先に吊るされた杉玉。この下で受付。ここで「今月誕生月の方いらっしゃいますか?」と聞かれた。私です。これがもうひとイベント生むことになりましたので、詳しくは後ほど。見学会はサイトからの事前予約制なので要注意。

この日の参加者は約60名、さすがにクリスマスにくる若者は少ないらしく、平均年齢45歳程度。おそらく我々が最年少枠。

f:id:sa00ku:20210329150146j:plain

ひとまず集合写真を撮った後は、社長直々にガイダンス。

(この方は従業員さん、ではなく手練れの参加者さんで、お手伝いされてるそう。)

リピーターの多さゆえ内容を知っている者は見学の間ベンチで休んでいてもよい、宴会で飲みすぎて体調を崩す人がいる、救急車騒ぎに発展した場合もれなく写真に収められる(実際の現場写真付き)など。見学会という概念が根底から覆る説明の数々。

にしても社長のしゃべりが板につきすぎていて、このイベントがいかにライフワーク化しているか伺い知ることが出来た瞬間でもあった。

ひと笑いあったところで早速まじめな見学会がスタート。

f:id:sa00ku:20210329150254j:plain

蔵に入る前、神棚に二礼二拍手一礼。もともとは製造を行っていた本蔵、今はタンクの立ち並ぶ貯蔵庫となっている。

f:id:sa00ku:20210329150352j:plain

ひんやりとした工場内を練り歩く。その過程で色々と説明を受けます。酵母・麹が混ざると味が変わってしまうため、それぞれ扱う菌ごとに蔵が分かれているとのこと。

f:id:sa00ku:20210329150419j:plain

また入口に戻って社長の締めの挨拶を聞いて見学会は終了。納豆菌が麹をだめにしてしまうため、納豆を食べたら、蔵に入れないのは有名な話ですが、社長は生まれてこの方一度も食べたことがないそう。すごい。

 

ここから準備時間を経て、未知の領域・宴会へと移ります。

f:id:sa00ku:20210402122746j:plain

併設の会場、清水亭にて。天井が高く、キャパも大きい。

f:id:sa00ku:20210402122806j:plain

着席するとテーブルには色々とセッティングされていた。

そしてペンライトももらった。ペンラ使って何するんだ?コンサート?

f:id:sa00ku:20210402122914j:plain

平常時はレストランとして営業されていて、お食事がとにかくおいしかった。特にプラス料金で追加した季節のお椀のかぶら蒸しがおほほだった。

f:id:sa00ku:20210402122938j:plain

その場で魚をさばくパフォーマンスも。この日はヒラマサ

f:id:sa00ku:20210402123010j:plain

冒頭でも紹介したおびただしい量のお酒たち。試飲も兼ねているので、それぞれ別の種類が注がれている。どれかを社長が晩酌していると言ってたけど忘れた。自信作だったかな?

f:id:sa00ku:20210402123053j:plain

もちろん無理やり飲まされるわけではなく、無理、と思ったところでこのカードを出しておけばそれ以上は注がれません。でもストップしなければ永遠に飲める。シュラスコかな。

私はまんべんなく味を試す程度に。とはいえ弱いくせにどれも美味しいので、調子に乗って2合くらいは飲んだ。もちろんたくさんは飲まなくても大丈夫です。ただ、周りが酔ってるので、お客さんに管まかれる可能性もゼロではない。飲めるか否かより、そういう雰囲気が無理だと無理かもです。

f:id:sa00ku:20210402123228j:plain

果実酒がさっぱりとしてこれまた美味しい。

f:id:sa00ku:20210402123552j:plain

と、ここでバンドの演奏がスタート。もちろん歌われるのはクリスマスソング。

f:id:sa00ku:20210402123633j:plain

そしてここで来た、ペンライトの出番。伏線回収。

オーディエンス全体がほぼ出来上がってるので、立ち上がって振り回して歌う人が続出。みんな日々お疲れ…とか言いながら私も気持ちよくなってたので、座ったままふんふん鼻歌。向かいのザルこと夫、顔色こそ変わらないもののよく見たら大声で歌っている…楽しそうで何より。

f:id:sa00ku:20210402123911j:plain

そんなこんなで宴もたけなわな頃、誕生月の人はステージへあがるよう促される。もう酔っぱらってるのでなんでも良くなってきた。

壇上ではレイをかけてもらい、ロウソクを吹き消し、プレゼントとしてロゴ入りの枡をいただいた。

f:id:sa00ku:20210402124010j:plain

席に戻ると、同じく上機嫌なおじさんにツーショット撮りなよと言われ、せっかくなのでお願い。

f:id:sa00ku:20210402124052j:plain

そしてまたバンドが盛り上がり、酒造オリジナルソングの演奏まで。挙句みんなで肩を組むように促され、社長のご挨拶と大合唱大団円のなか、試飲会という名の宴会は幕を閉じました。

f:id:sa00ku:20210402124236j:plain

最後に社長と。夫、さすがに顔が赤かった。私はそこそこに切り上げたおかげでそれなりに平常心に戻っている。

f:id:sa00ku:20210402124309j:plain

そのまま外の直売所へ。清龍酒造のお酒は直営の居酒屋・オンラインショップ・直売所でのみ楽しめる。どれも本当に美味しかったので、おみやげにいくつか買いました。

f:id:sa00ku:20210402124617j:plain

ざくろのお酒 めぐみ

f:id:sa00ku:20210402124630j:plain

大吟醸 清龍

どちらも年末年始にいただきました。家族からも好評で何より。だいぶ経ってから、改めて父にあの美味しかったお酒はなんだっけ?と聞かれるくらい。

f:id:sa00ku:20210402124440j:plain

この後、蓮田駅までタクシーを呼んでもらって無事帰宅。待ってる間の写真が明らかに酔っている人のそれ。

しっかり見学させてもらい、これだけ飲み食いして4700円ってどういうことなのという。飲めば飲むほどお得ですが、救急車騒ぎになると写真に撮られるのでほどほどに。

というわけで、酒が弱くても、ものすごく楽しめたクリスマスの思い出でした。

あ~こういうのはやくやりたいな~。