熱海・伊豆稲取旅行記7 昼食~吹きガラス体験と熱海スイーツ(終)
MOA美術館を後にしたところで旅はいよいよ終盤。熱海駅前に戻ってきました。
ここで遅めの昼ご飯。あれこれと悩んだ末、ディスプレイに惹かれてお食事処 祇園へ入店。賑わう1階をすり抜けて、2階の座敷へ案内された。
そしてすぐにビール。静岡の工場で作られたサッポロ黒ラベル。きゅっと含んで全身脱力。今年の猛暑、外は35℃の灼熱。楽しいとはいえ、この気温には勝てない。朝から活発に動いた体がアルコールとともに畳に溶け出す。
しばらくして、階段の下から天丼登場。
彼は天ぷら御膳。
厚めの衣が胃にガツンとくる。イカやキスの魚介はもちろん美味しいけれど、どうしても野菜天が好き。ビールで流し込みながら黙々と完食。正直食べたことは覚えてるけど、細かく味を覚えていないのが悔しいところ。
流れるように店を後にし、腹ごなしにまた商店街をぷらぷら。
さっぱりと夏みかんソフトを食べながら。お土産は悪くなってしまうから、また後で買おう。どれにしようか、チェックをつけつつのんびり歩く。
しばらくして、再びタクシーに乗り最後の目的地へ。
「こんな暑いのによくやるね!」と運転手さんに言われつつ、10分ほどで到着したのはstudio iiro。こちらで吹きガラス体験をします。
下車した瞬間、店先の気温がさっきまでと全然違う。尋常じゃない暑さ。おじさんの言った意味がここでようやくわかった…先客の学生さんらしき集団に「頑張ってください!」とエールを送られ、いざ。
好きな形のグラスに、好きな色をつけたものを作れます。
ひとりずつ順番に、とのことでまずは彼から。
ほとんど作業はこちら任せで、お兄さんは主に指導のスタイル。撮影していて、言われたことを着実にこなす彼の姿に不安が募る。説明を受けたとはいえ、使う道具も様々で、意外と煩雑だったりする。せっかちな私が果たして同じことをあの場で出来るのだろうか...
そうこうしているうちに彼の分は完成。お兄さんが最後の仕上げをし、選手交代。緊張する。
色と形を選び、グラスのおおもとを鉄の棒にくっつけてもらう。熱々のガラスを吹くところから私の作業がスタート。
と、同時に棒に前歯を強打。ははは、思ったとおり。
その後も案の定グダグダ、気温と緊張とで汗だく。お兄さんに何度も助けを乞い、笑われつつもなんとか完成。
そして出来上がったものがこちら。後日郵送してもらいました。
かわいくて結果オーライですが、私のはほぼお兄さんの作品と言っても過言ではない。思えば友人とお茶碗を作った時も、ろくろの加減がわからなくてとめどなく巨大化し、力士の晩餐みたいな代物が出来てしまったので、最終的に先生が直してくれたのだった。ものづくりは好きだけど立体は苦手です。しかし申し合わせていないのに、2人とも似た色のものが出来たのはおもしろい。
そんなこんなで熱海での楽しい遊びはこれにて終了。滞在時間1時間ほどにしてかなり濃密だった。
また駅前に帰還。そういえばやり残したこと、と思い、熱海プリンへ。
にわかにSNSで話題になっている熱海の新名物。レトロな商店街の雰囲気と、温泉モチーフがマッチしていて、トータルプロデュースがうまい。
フォトスポットになりそうなカラフルな店横、やはり若い女性が多い印象。
実は吹きガラスの前にも一度訪れていたのですが、長蛇の列で途中離脱。ダメもとで戻ったら見事に人が減っていたので、リベンジで購入。
商店街のベンチで実食。やわらか系で濃厚、カラメルはさっぱり。普段は固め党ですが、熱に晒された体にとろとろのプリンがぐぐっと沁みる。美味しい。少しずつシャッターが下り始めた店先を眺めながら、旅の終わりを感じてちょっと悲しくなったり。
ささっと完食し、商店街を抜けると辺りはうす暗くなっていた。
お土産を買い、お弁当を買い、疲れと充実感で重くなった体とキャリーを引きずりながら、ぬるっとグリーン車に乗り込む。気を利かせてまたもビールを買ってきてくれた彼、さすがである。栓抜きがないのに瓶ビールなのはご愛嬌。
こうしてあっという間の1泊2日は、さらに暗くなる車窓とともに幕を閉じたのでした。
久々の温泉地に定番の観光ルート、どれもこれも大満足でした。予定を詰め込みすぎる悪い癖も今回は封印し、ゆったりとやりたいことを楽しめた2日間。そんな中で、あれしたい・ここ行きたいという私欲を全方向的に叶えてくれた彼にはつくづく感謝です。いい思い出がたくさん作れてよかった。
というわけで熱海・伊豆稲取旅行記はここで終了。お付き合いいただいた方、ありがとうございました。お土産の写真は撮り忘れてしまったので、これにて本当にお開きです(笑)